論文誌

非言語行動の出現パターンによる会話構造抽出

Abstract

我々は会話中に,視線,指差し,うなずきといった様々な非言語行動を行っている.それらの非言語行動は会話の制御に使われていると考えられ,その出現パターンには一定の構造がある.本研究ではこれを会話構造と呼ぶ.本研究では,会話参加者らによる非言語行動出現の時間構造をN-gramで表現し,会話記録のデータから会話構造を自動抽出するインタラクションマイニングの手法を提案する.そして,提案手法を用いてポスター発表会話とポスター環境自由会話という2種類の会話状況における会話構造の自動抽出を試みた.その結果,発話者は非発話者より指差しが多い,とか,うなずきの後に相槌を行うことが多いといった会話構造は二つの会話状況に共通して見られる一方で,沈黙の後に発話を続けるのは元の発話者であるという会話構造はポスター発表会話特有のものであるといったことを確認することができた.

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Information

Book title

電子情報通信学会論文誌

Volume

J94-D

Pages

113-123

Date of issue

2011/01/01

Date of presentation

2011/01/01

Citation

中田 篤志, 角 康之, 西田 豊明. 非言語行動の出現パターンによる会話構造抽出, 電子情報通信学会論文誌, Vol.J94-D, No.1, pp.113-123, 2011.